毎年絶対に食べたい栗蒸し羊羹!〜『松島屋』
最高の栗蒸し羊羹ゲットのために、9月に入ったら電話予約するのが毎年の恒例行事。
今年は、函館の旅と店の定休日後の電話になってしまった。相変わらずなかなか出てくれず、やっと繋がったと思ったら「最短受取で11月3日」。10月分完売とは恐るべし!こちらの都合で11月中旬に予約した。
8月中旬から受付開始してるみたい〜知らなかった。来年に活かす_φ( ̄ー ̄ )
1918年創業の東京高輪『松島屋』。東京三大豆大福のひとつとして有名なお店。大福・みたらし団子・餅・お赤飯、時に季節菓子が並ぶ。
すぐ近くに高輪皇族邸があり、皇太子時代の昭和天皇がここの豆大福を召し上がったと話を聞く。紅白のひさしと暖簾が目を引くレトロな外観。ここにあんこ好きの行列ができる。撮影前も数人並んでいた。
まだ午前11時というのに、当日分の豆大福とみたらし団子は売り切れ。
お昼を回るとショーケースが空っぽのことが多いので、そろそろ完売のお時間🕛
予約なしなら10時過ぎまでに買い求めるべし。
予約完売で店頭には並ぶことのない栗蒸し羊羹が絶品!
おはぎと栗蒸し羊羹には特に目がなくて、栗蒸し羊羹は地方のものも取り寄せたりしたけれど、私的には松島屋さんが現時点でベストワン🥇
【栗蒸し羊羹】
包みを開けると
わぁーーー感動😂 大きな栗がゴロゴロ🌰🌰🌰🌰
光沢はラップが巻かれてるから。蒸し上がったものを店で切り分けていて、断面は個体差がある。これはたまたま端っこ部分。端っこ大好き。
ひっくり返すと、羊羹を蒸した型枠の跡が付いてる。端っこフェチはこういうところもまた愛おしい。
表面に糖蜜をまとって艶々な練り羊羹もいいけど、素朴で落ち着いた蒸し羊羹のマットな色合いはそれだけで味がある。
どこを切っても栗太郎🌰 栗1個どんだけの大きさ!?産地どこだろう、尋ねたことないなぁ。
実食♪と思ったら栗がゴロッ!大きすぎて&まんま栗すぎて、崩れ落ちた(嬉泣)。
角度を変えて仕切り直し!端っこの羊羹部分じゃないと木製フォークが負けてしまう。デートで食べちゃダメなやつ(笑)。
羊羹はこしあんと砂糖と小麦粉・葛と若干の塩、これ以上ない配合なのだろうと思う。
小豆の風味をしっかり感じ、それを活かすベストな甘み、ちょうどよい歯ごたえ。
小豆と蜜漬けじゃない栗は、素材の旨味だけで飽きがこない。大袈裟抜きでエンドレスでイケる。
ただの「おいしい」じゃ表現が追いつかない。「逸品」「秀逸」「傑作」・・の大好物✨✨
栗蒸し羊羹と共に予約した大福。毎度全3種購入する。
【豆大福】
『瑞穂』『群林堂』と並ぶ東京三大豆大福のひとつ。朝4時から1,000個を作るそうだ。
初代からの伝統の味、本物の大福を今も守り抜いていると言う。
もち米は宮城県産みやこがね、豆は富良野産赤エンドウ、小豆は私の本には石狩産とある(十勝産という記述も見かける)。
砂糖は上白糖と中ざら糖のブレンド、そして塩。
しっかり炊き上げた黒っぽく硬めのあんは、しっとりとコクがある。甘さ控えめにはしていないそうだが、決して甘すぎない。あんと豆は塩気がはっきりとわかる。
松島屋のあんこ。
朝ドラ『カムカムエブリバディ』で“あんこのおまじない”というのがあった。松島屋の店主さんは、ドラマよりもっと前から「小豆の炊き上がりはあんこが教えてくれる」とおっしゃっていた(本に書いてあった)。
【きび大福】
粒々が“きび”。穀物の味とプチプチ食感が私のお気に入り。中のあんは同じ。
【草大福】
娘が当日中に食べられず、翌日ちょっとレンチンしたら餅がふにゃっとなっちゃったけど(なるべく焼くこと)、あんこは健在。
結局私が半分食べた😅 よもぎの香りが強く餅に塩気を感じる。
店主さん曰く、「あんこが本当に好きな人って、小豆の風味が好きなんですよ。うちに来るのはそういうお客さんが多い。」
私もそういうお客さん😊
〈今回いただいた甘味〉
栗蒸し羊羹 2,900円
(2018年2,500円、19〜20年2,600円、21年2,700円)
豆大福・きび大福・草大福 各200円(すべて税込)
松島屋
〒108-0074 東京都港区高輪1-5-25
03-3441-0539
火〜土 9:30〜売切次第 日月 定休
※1個から予約可能、朝早く伺えなければ予約が賢明
1並びの11月11日企画『並んだ和菓子🍡』
埋もれた画像をちょっと日に当ててあげよう、と思って🍵
和菓子屋のまあるいお赤飯〜『和菓子司萬祝処 庄之助』萬祝
前記事の『甘味処竹むら』を出て歩くこと3〜4分。
自宅みやげを買いに和菓子屋へ向かう🚶♀️))) 看板があるから気づくくらいの小さなお店。
1949年創業『和菓子司・萬祝処 庄之助』神田須田町店。『わがしつかさ・まいわいどころ しょうのすけ』と読む。庄之助は、大相撲の立行司:二十二代木村庄之助のことだが、お店の経緯がちょっとややこしい😥
「創業時は、二十二代木村庄之助の長男が別の屋号で営業していたが、1959年、庄之助の引退後すぐに屋号を『庄之助』に変え、庄之助最中を売り出したところ成功した。」と、HPの長い長い記録の中に記されている。現在はお孫さんが深川白河店で後継している。
入口脇に飾られた板番付表がレア。店内は2人いたら3人目は遠慮してしまうほどのスペース。所狭しと進物用見本が並べられ、昔の菓子舗の雰囲気。
【萬祝(まいわい)】
円形のお赤飯。近所の常連客らしき年配男性が「まんいわい3つ!」と言ってたし、どう読んでもよさそうな(笑)。早い時間に完売してしまう日もあるようだ。
目の前で塩と黒ごまをたくさんかけて包装してくれる。
大きなおにぎりみたいで意外と量がある。1合(お茶碗2杯分)くらい?お相撲さんの力飯と関係あるのか?・・そんな記述はないけれど。
モチモチの極上もち米に、艶々の大きな備中産ささげがたくさん入っている。豆が崩れずキレイに蒸し上がるささげ。実家のお赤飯もささげだった。
ささげ多めが好きな私には嬉しい限り!包装紙にこぼれ落ちる塩と黒ごまも嬉しい!そしてこの形がなんとも幸せ😊
メインなのに即食べてしまって画像がこれしかない💦
【ゴマ大福】
この日のもう1つの目的“ゴマ大福”。前から食べてみたかった一品。まんまるでとっても美しい⚪️ 良心的なお値段👏
ごまあんではなくて、白ごまが餅生地に練り込まれている。プチプチ見えるのが白ごま。
本物の餅で、夜にはもう硬くなりかけていた。
こしあんのような薄紫色だが、豆の風味が残るあっさりめのつぶあん。皮の白ごまが香ばしく良いアクセントになっている。
邪魔なんてことはなく、相性の良い白ごまの存在。「絶妙」という言葉はあまり使いたくないけれど、あん・餅・ごまの絶妙な(笑)バランスがよい。
大福はゴマ大福のみで、普通の大福も豆大福も置いてないのが不思議。
【二十二代庄之助最中】
代表銘菓なので、一応取り上げておくと・・
行司の軍配うちわをかたどった最中。大納言小豆に水飴を使用、色濃くむちっとしたあんこだ。
日持ち1週間ということに安心して数日後に食べたからか、皮がしっとりしてしまった。何でも早めにいただくに限る〈教訓☝️〉。
私個人は、萬祝とゴマ大福に軍配を上げる(笑)。
〈今回いただいた和菓子〉
萬祝(赤飯) 490円
ゴマ大福 150円
二十二代庄之助最中 200円(すべて税込)
和菓子司・萬祝処 庄之助
神田須田町店:〒101-0041 東京都千代田区神田須田町1-8-5
03-3251-5073
深川白河店 :〒135-0021 東京都江東区白河3-3-19
03-3820-5076
池波正太郎が通った歴史的建造物の甘味処〜『甘味処 竹むら』
秋葉原に出かけついで、「そうだ京都、行こう」的に「そうだあんこ屋、行こう」と、散歩して帰ることにした。散歩と言っても、JR秋葉原駅前からほんの5分ほど足を延ばしたあたりだが、電気店・メイドさんの街からタイムスリップできちゃうスポット。
まず向かった先は、風情ある木造建築で名の知れた、1930年創業『甘味処 竹むら』。
令和の今もここは昭和のまま。ずっと変わらずにいてくれてありがとう、と言いたくなる佇まい。2階の欄干に腰かけてる和服女性が見えそうな・・ぃゃオバケじゃなくて😅
竹むらの向かい『あんこう鍋 いせ源』やその並び『鶏すき焼き ぼたん』などと共に、東京都選定歴史的建造物に選ばれており、懐かしい景観の通りとなっている。
提灯には「志るこ」「竹邑」、藍色の暖簾には「おしるこ」の文字。創業当時に付近にはなかったおしるこ屋として開業したそうだ。
作家池波正太郎が通った店というのは有名な話。入口脇に掲げられた「あわぜんざい」「揚まんじゅう」は、池波氏のお気に入りだったようだ。
ちょうどお昼時で、界隈のサラリーマン達が往き来していたが、店にはご婦人客1組のみ。時間帯もあるだろうけど、昔は行列必至だったのでちょっと拍子抜け。
店内は商品以外撮影禁止のため、内観画像は残念ながらなし。入口から見て右側と奥はテーブル席、左側は小上がりで座卓がいくつか並んでいる。右手奥の2階へ上がる階段は、紐がかけられ立入禁止になっている。
『竹むら』は揚げまんじゅうが有名で、私も何度も食べているが、それ以外のものは一度も食べたことがない。「きょうこそは!」とあわぜんざいを食べるつもりで訪ねたのに、急に気が変わって田舎しるこを注文した。
すぐに運ばれてきたのは桜湯🌸 香りと塩加減がよくておいしい。
【田舎しるこ】
こちらも間もなく。紫蘇の実の漬物とお茶付き。
つぶあんのおしるこ。『竹むら』のあんこはこれを除くすべてがこしあん。
北海道産小豆を使用。甘さはかなり控えめで色も淡い。甘すぎたら食べられないけど、濃度も薄めでサラサラしていて、良く言えば食べやすい。あまり甘味が得意じゃない人もいけそうだ。
良く言えば、は語弊があるかな・・私には少ーし物足りない感じがする。
小豆は硬すぎず崩れてもおらず程よく軟らかで、つぶあん特有の皮の存在も感じられて好み。
でもなんだろう、水気が多いのかなぁ、ぜんざいにすればよかったかなぁ、などと考えてるうち、あっという間に食べ終えてしまった。くどさはない。
お餅は小さめが2個。2個で市販の切り餅1個分くらいの大きさ。少し炙ってあり、軟らかくておいしかった。
おしるこは餅入りが通常だけど、私はおしるこに餅は要らない派で、家では小豆オンリーで食べる。が、あっさりしるこにお餅がカロリー源の役割を担った感じ(私には)で、あってよかった(笑)。
あくまでも私の個人的好みと感想なので悪しからず🙇♀️
揚げまんじゅうはお土産にする人が多いが、お店で揚げたてを温かいうちに食べるのがおすすめ。
さて、次の和菓子屋さん(次回へ続く)へ〜🚶♀️)))
〈今回いただいた甘味〉
田舎しるこ 820円(税込)
甘味処 竹むら
03-3251-2328
日曜・月曜・祝日定休、11:00〜20:00(LO.19:40)営業
甘さ3種類のあんこ入りシュークリーム〜『あんこの勝ち』ANしゅーくりーむ
半年ほど前、銀座に新しくできたスイーツ店をテレビで紹介していた。昨冬大阪にオープンし、今春東京銀座に進出した、あんこと洋のコラボスイーツ店『あんこの勝ち』。
「どんなスイーツにもあんこは合う、あんこが主役になる」というコンセプトから、『あんこの勝ち』と名付けられたらしい。
食べたい欲はあまりなかったのだが、先日外出先にたまたま期間限定で出店されていたので立ち寄ってみた。
食べたい欲はなかったはずなのに、見たら素通りできなくなった(笑)。
“ANもんぶらん”にものすごーく惹かれたけど、甘さ3種類のあんを試したくなった。あんこの種類と甘さを選べる商品は、“ANしゅーくりーむ”と“ANぷりん”だけ。シュークリーム3種買ってみよう!
【ANしゅーくりーむ】
あんの種類と糖度が記されている。糖度の低いものから『皮むきあん45度』『こしあん52度』『粒あん60度』。
珍しい皮むきあんメインで撮ってみたけど、箱の配置と同じにすればよかった(失敗)。
こしあんじゃなくて“皮むきあん”。あまり聞き慣れないあんこかもしれない。
こしあんは、小豆を煮てから漉して皮を取り除く。作ったことのある方ならわかると思うけど、手間と時間がかかる大変な作業なの。
皮むきあんは、先に皮を剥いてから煮る。皮を剥き過ぎると身が削れてしまう。また、皮を全部剥いてしまうと色がなくなってしまうので、ある程度残して煮る。そうすると、こしあんより更に淡い色で渋みのないあんが出来上がる。
こしあん以上に大変!職人さんの熟練技だと思う。
食べられる部分が少なくなるし手間もかなりかかるため、お値段の違いもうなずける。商品化は大変だっただろうなぁ・・なんて「アンタ誰?」的なことを思ってしまった😅
皮むきあん45度
あんの色はかなり薄め。
まずは生クリーム・カスタードクリームと一緒にひと口。「あんこの勝ち」と言ってもクリームに負けないか?と思ったら、あんの甘さをちゃんと感じた。
あんだけ食べてみると、水分やや多めでさらりとしている。両クリームとも甘さはあまり感じないくらい控えてあって、あんを引き立たせている。皮は硬めのしっかり型。
こしあん52度
きれいな色のこしあん。皮むきあんと比べると色が出ている。
先ほどより糖度アップは感じるけど甘さ控えめ。あんの存在はしっかりあるのに、クリームと合わせても口の中でもったりすることはない。
粒あん60度
最後は粒あん。順番に見てくると、あんの色が明らかに違って濃い。
皮むきあん・こしあんはさらりとしていたが、これはねっとりしていて甘味がガツンとくる。あんこの主張は一番あるけど、シュークリームとしては好みが分かれるかな。
最初に一口ずつ食べた印象で、個人的に一番気に入ったのは“こしあん”。全体的なバランスがとても良い気がした。
食べ終えてからは、“皮むきあん”をもう一度食べたいと思った。飽きがこないと言ったら軽いけど、糖度の高いあんを食べてから戻っても、ちゃんとあんの風味があって味がボケるようなことはなかった。個人的にリピートしたいのは皮むきあん。
その日の気分や体調でも選ぶものが変わってきそう。
正直なところあまり期待していなかったが、あんはどれもおいしかったし、食べ比べて3種類の違いを楽しむのもおもしろい。
若者や子ども達が「あんこもおいしいね!」と感じてくれたら、あんこファンとしては嬉しいこと♪
日持ちは購入日含めて3日。1日ひとつずつでも、3日かけて少しずつかじりながらでも😊
〈今回いただいたスイーツ〉
ANしゅーくりーむ 皮むきあん 594円
同こしあん 540円
同粒あん 486円(税込)
※しゅーくりーむトリオ(3種セット)で少しお得な1,500円でした
あんこの勝ち
〒542-8501 大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-7-18 B1F
EXIT MELSA(イグジットメルサ)店:
〒104-0061 東京都中央区銀座5-7-10 中村積善会ビル1F
問い合わせ 0120-25-6188
ショーケースのない、風情感じる舗と和菓子〜『御菓子司 ときわ木』
再開発が進み高層ビルが立ち並ぶお江戸日本橋のど真ん中、大通りを曲がった所にひっそりと佇む和菓子屋がある。
創業1910年の『御菓子司 ときわ木』。
年に3回のみ予約販売する“若紫”は、他にはない珍しいお菓子で、和菓子好きの母が手に入れたのか、昔むかし実家で食べたことがある。若い方には難しい?大人向けお菓子かも。シンプルなようで複雑で上品な逸品だ。
今回は“若紫”ではない(ないんかぃ!)が、「それを作っている店」という前置きってことで😊
店内は2〜3人でいっぱいになるスペース。正面は小上がりになっていて、硝子のショーケースは置いていない。
『ときわ木』は、三重(さんじゅう)の木箱に和菓子見本を載せて見せるシステム。客はここから選んで注文する。創業当時からこの形なのだそう。趣があって素敵だ。
10月下旬、秋の和菓子。季節のお菓子なので、顔ぶれは訪れる度に変わる。四季のある和菓子の楽しみ。
大好きな栗の季節🌰、今回も購入するお菓子は決めてきた。
「本日“栗茶巾”がもう終わってしまったのですが、あとのものはございます。」
(ショック!)「わぁー栗茶巾狙いでしたーー😭」
この日はお茶会の大量注文があったそうで、残念ながら栗茶巾は手に入らず。
栗茶巾3個+ほか3個=計6個購入予定だったが、ほか3個だけの購入となった。
“藤ばかま”と“栗蒸し羊羹”と“最中”。
「申し訳ございません。もしよろしければ、次回ご予約なさっていらしてください。お取り置きしておきますので。」と名刺をくださった。栗茶巾は11月下旬までの販売だそう。
物腰が柔らかく穏やかで丁寧な奥様。ありがとうございます、きっと伺います🙇♀️
パック容器が多い今、3個しか購入していないのに箱に入れて包装してくれた。
きっちり折られた包み紙、きれいに結ばれた紙紐。もちろんテープは使われていない。感動の職人技、美しい!
まず【包み紙】
「千代田はし(橋)」と書いてあるみたい。
調べたら、創業当時にはなかった橋。『ときわ木』は一度近所に移転し、再び今の地に戻ったそうで、その時の地名のようなものだろうか。橋は現存だが、川は埋め立てられて今はない。
電話のところにも「千代田」の文字。こういうの、いいなぁ。
【最中】
これほど黒光りしたあんは、ありそうであまりないと思う。大納言小豆の小倉あんのような気がするが、奥様が「粒あん」とおっしゃったので粒あんなのかもしれない。
豆は軟らかく、色のわりに瑞々しくて控えめな甘味。寒天を少し感じるけど、逆に食べやすいくらいの喉ごし。いやーおいしい!!
【栗蒸し羊羹】
大きめに刻んだ栗が中にたくさん!蜜漬けの甘ーい栗の店もあるが、これは栗そのものの甘さを味わえる。
蒸し羊羹はやや硬めでむっちり。口に入れた瞬間は甘さをあまり感じず、噛む毎に小豆の風味が出てくる。奥からの旨味をゆっくりと味わう感じ。これも好み!
実際は艶消しの黒っぽい小豆色。見た目も中身も“いぶし銀の貫禄”。
【藤ばかま】
秋の七草の1種、淡い紫色の花を咲かせるフジバカマ。
しっとりしていたが、空気に触れると乾いてきてしまう。早めに食べよう。
中はきめ細かいこしあん、皮は白あんの少しザラッとした舌触りと味がする。噛まなくても口の中で溶けていく。見た目のとおり“紫色の黄身しぐれ”。
どれも深みのある上品な和菓子。茶会の主菓子とされるのも納得。濃いめに淹れた日本茶がとてもよく合う。
〈今回いただいた和菓子〉
最中 150円
栗蒸し羊羹 340円
藤ばかま 320円(すべて税込)
御菓子司 ときわ木
〒103-0027 東京都中央区日本橋1-15-4 ときわ木ビル
03-3271-9180
月曜〜金曜営業、※現在ご都合により水耀は休業中
ガッカリすることもある
仕事がちょっと忙しかったので、休日は気分転換に出かけることにした。
前から気になっていた和菓子屋がある。普段なかなか行かない方面だから、思い立った時がチャンス。
朝からいそいそと身支度を整えて、いざ出発。仕事へ出かける時間と全然変わらない(笑)。けど、大切なのはいそいそ感♬
《豆知識》“いそいそと”は“嬉嬉と”って書く
或る駅に降り立ち、目的の和菓子屋へ向かって歩く。
食のガイドブックや雑誌の和菓子特集にも登場し、高評価を得ている店である。私のあんこ雑誌にも載っていて下調べ済みだ。
迷うことなく到着。
「こんにちはー」と声をかけたが、雑誌で笑顔を見せていた店主は口数少なく笑顔もなかった。店番の奥さんが飛んできたので注文した。
商品は全体的に小ぶりだが、価格設定は結構高め。都心のビル谷間の和菓子屋でもこの価格は稀じゃないかな。先日の下町良心価格を思い出す。
許可を得てショーケースや店の外観を撮影させてもらう。
初めて伺った店のショーケースに、私はたいてい感激の声を上げてしまうのだが、そういえばここではそれがなかった。ただ私の琴線に触れなかっただけかもしれないけど。
早々に店を後にした。
まぁね、無口な職人さんはたくさんいるし、なんなら無愛想な人だっているものね。職人気質と思えばなんとなくカッコいい。おいしければすべて良し!なのだ。
帰宅後、なぜかすぐに包みを開ける気分になれず、帰り道に立ち寄った店で購入したあれこれを口に入れる。和菓子は夜のお楽しみに回そう🍵
まず、つぶあんの朝生菓子を一口食べる。
「・・・」「え?んー?」「・・・」
別のものも食べてみたが、感想(?)は同じ。
違和感は“あん”なのか“餅”なのか・・どちらかといえば餅かなぁ。かと言って「あんは美味なんだけど」でもない。どちらも風味がまるでない。
各マスメディアで紹介の店も、結局は「自分の舌で確かめてみなさい」ということか。
好みじゃない和菓子でも、おいしいと言われる所以はわかるから納得できるんだけど。これは好み云々なのか、私にはわからなかった。
ここだけの話🤫、みたらしだんごが口に合わず、でもだんごは手の加えようがないから、タレを自分で作って浸け直して食べたのだった😅。
記者やグルメレポーター、グルメブログを書かれている方にとっては、よくある話なのだろうか。